2007年12月議会
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
12月議会は、11月30日開会、10日〜11日一般質問、14日と17日決算審査、19日議案審議・採決を行い、全議案を原案通り可決し閉会した。
一般質問には10人が登壇し、財政・教育・医療・観光・福祉・畜産・農業・人事など
幅広く議論が戦わされた。杉山議員は10番目に登壇し、@障害者の採用・雇用問題、A十和田湖境界問題の解決策、B限界集落の現状と対応策、Cグリーンツーリズムの振興策を取り上げた。また、議案では、暴力団組員を市営住宅から閉め出す条例案と農地集積を図る分担金徴収条例案に反対討論を行った。その要旨は後記する。
障害者の採用は、基準値に達しているのか?
不景気時には300万を越した失業者も徐々に改善し、新卒者の採用枠も拡大傾向と言われる。しかし実情は、地域間格差、産業間格差、雇用形態格差など、厳しい雇用情勢だから障害者の就職はそれ以上に大変である。
企業経営では、コスト削減は避けられない戦略であり、如何に安く、多く働かせるかが重要である。
障害者は、障害の種類や程度により差があるにしても、一般的には健常者に比較して作業効率が落ちるだろう。しかし障害の多くは先天的なものであり、どこの国でも、どんな地域でも、一定比率で出現する。これを全体で如何に支えるかは、文化の差、科学や医療の発展状況による。
自分だけ良ければよい…との考え方は、何時でも、何処でも存在する。人類が生存競争を繰り返しながら今日に至ったことを考えれば、人間のDNAに深く組み込まれて、避けられない強固なものかも知れない。しかし同時にまた、人類は集団生活をすることで強敵を倒し、今日まで生命を保ち続けてきたことも確かな事実である。そして、個としての利益を保ちながら、共同で生活することの利益に気づき、社会を作り、国家にまで発展させて現代に至っている。
共同生活の場には、男女は勿論、子どもやお年寄り、病人や貧しい者、富める者、強者や弱者、色々混ざっていてこそ普通である。これらが支え合うことこそ、集団や社会の大きな利益である。
ここ数年の日本は、「競争こそ何よりも大事、強い者が勝って何が悪い。競争して勝つことこそ最大の価値だ。」とばかりに、競争第一主義の社会に変わってきた気がしてならない。これをそのまま押し進めると弱者や障害者への配慮や気配りが失われた社会になる。勝つためには、効率追求は最大の武器であり、効率の悪いものは排除される。これが国民の望む社会だろうか。
20日程前に、県内の障害者の雇用状況の記事を目にした。6月1日現在で、青森労働局がまとめたものによると、従業員56名以上の民間企業での障害者雇用状況は、平均して1.56%で、法定基準の1.8%に届かず。県内の民間企業で働いている障害者は、1770人で過去最高となっている。また、法定雇用率を達成している民間企業は43.3%で、1.3%増えた。
一方地方公共団体の法定基準は2.1%だが、これに届いていないのは15市町村あり、十和田市とむつ市は4人の障害者雇用が不足だ。と言うものだった。そこで取り上げた。
質1 十和田市では毎年職員の採用があったが、なぜ障害者の採用が足りないのか。これまで、どんな取り組みをしてきたのか。
答弁 市の障害者雇用率は1.23%で、最低基準値の2.1%に達していない。これまで介助なしで仕事が出来る受験者が1名あったが採用になっていない。今は職員定数を削減中で、採用枠が狭く難しい状況にある。しかし、募集については市のホームページでも呼びかけていく。
質2 そこで今後、この問題にどのように取り組む考えなのか。
答弁 臨時職員や嘱託職員として採用できないか。職種や方法などを検討してみたい。
質3 民間企業に対する障害者雇用の推進は、本来は県の仕事かも知れないが、市としても、この種の推進に取り組んできたのか。
また障害者雇用には、企業としての不利益をカバーする対策があると思うが、その内容や周知に努めてきたのか。
答弁 市内に56名以上雇用している民間企業は31社あり、 障害者雇用基準値1.8%を超えているのが14社、未達成が 17社だ。全体の障害者雇用数は62名(1.4%)である。
また、障害者雇用での支援策は、雇用者に対する助成年額30万〜80万、障害者が仕事をし易くなる施設や設備費への3分の1〜2分の1補助などがある。
十和田湖の境界は確定出来ないのか
10月末、数年ぶりに奥入瀬渓流と十和田湖の紅葉を楽しんだ。湖畔は、かえでや桜の紅葉、杉や笹の緑色、湖面の青さ、それらが相まって海抜ごとに変様し、正に日本一の景観だった。帰りは、渋滞を避けることも考えて湖岸を一周し、御鼻部からバイパスを抜けてスムーズに帰った。途中、率直に感じたのは、秋田県側の道路も長いなあ、広いなあということだった。
丁度1年前の議会で、この境界問題を取り上げた。その時の市長答弁では、当市の主張は、旧町時代に両議会の特別委員会で協議し、合意に至った、それぞれの主張点の中間点を基本に交渉していること、早期解決を願っていること、十和田湖の開発・振興を踏まえ、信頼関係の下で粘り強く取り組むこと、が強調された。
あれから1年、市長の任期も1年余を残すところに来た。任期中に解決するとなれば、そろそろ「見通しが出てきているころかな。」と思う。
私は先の質問の時に市長に、フリーハンド的に、幅広い考えや解決策に対応できるように、柔軟に考えるように、提言した。両議会合意の中間点も一つの考え方だが、昔からの境界の決め方から考えれば、当市の主張や議会合意点にも不自然さが残る。湖畔点を相手に譲って、湖面上の線引きで譲られたらどうかとも述べた。
さて今は、何処の自治体でも理事者や財政担当者は、財政の厳しさを機会がある度ごとに市民にも訴えている。十和田湖の境界が確定して地方交付税に算入されると、1000万前後になるのではないかとの答弁だった。1000万の増収となれば、市民税で何人分だろうか。それがこのまま10年経てば1億の損失だ。財政的にも早い解決が求められていると考える。
質1 その後の動きが見えないが、交渉はどう進んでいるのか。これまでの経過と解決策を示して下さい。
答弁 昨年から今年の夏までに数回の懇談会を持った。そこで市の考えを小坂町に提示して話し合った。この秋にも予定していたが小坂町側の都合で延期になった。十和田湖では色々なイベントがあり、その時にも話している。基本姿勢は、旧町時代に両町の特別委員会で合意した内容を尊重し、その線でやっている。
質2 会って話し合うことが目的ではない。話し合って境界問題を解決することが目的だ。進んでいないのではないか。
答弁 湖の維持や観光行事は、今後も両方でやらなければならない。相手の要求をきちんと聞き、将来を考えて、慎重に、でも出来るだけ早く解決したいと考えている。
限界集落への対策はどう進めるのか
長野大学教授の大野晃さんの調査によると、1995年までの35年間で、人口5万人以上の自治体の93%で人口が増加し、1万人未満の自治体の92%で人口が減っていた。これは都市部で増え、町村部で減少という二極化を意味している。
そこで65歳以上の人口が全体の半数を超え、財政上困難に陥る自治体を「限界自治体」と定義した。2000年時点で、30年後に限界自治体になると予測された町村が144あった。
集落状況についての国土交通省の昨年の調査によると、過疎地域に指定されている6万2273集落のうち、7878集落が限界集落であり、これまで西日本に多かったが、今は全国的に広がっていると言う。
限界集落になると、@農村の伝統芸能や文化の喪失、A日本の原風景や叙情性、感性の喪失、B耕作放棄や放置山林の増大、その結果、山林や農地の保水能力低下、渇水問題や鉄砲水での水害発生、下流域の都市住民や漁業者生活に大影響と言われる。
こんな中、京都府綾部市の四方八洲男市長の呼びかけに応じて、11月30日、38都道府県の146自治体が参加して、東京で「全国水源の里連絡協議会」を設立し、新たな交付金制度の創設など、国の支援を求めて動き始めた。
「水源の里」とは、綾部市が、「川の上流にあり、高齢者が6割を超える20世帯未満の集落」を、名付けたものだ。
政府もまた先の参院選で農政や地域格差への批判が大きかったことや限界集落の厳しい現実を見て支援策を打ち出し、11月30日に決めた「地方再生戦略」では、2008年度から3年間で、総額100億円を投じて、農山漁村や基礎的条件が厳しい集落などへの支援を行うことにしている。
総務省は、2009年度末で期限切れとなる「過疎地域自立促進特別措置法」に代わる、過疎地対策の検討作業を9月から始めており、限界集落に対する支援も検討項目に加えたと言う。このような国や地方の動きを受け、我が郷土を見て、質問する。
質1 当市の小さな集落も外聞に漏れず、高齢化が進んでいるし、若者の集落離れや離農者も多い。小集落の現状をどう見ているのか。また、対策は考えているのか。
答弁 高齢者の割合が高くなると地域での共同作業、水路管理などが困難になる。全国的には過疎地の13%が限界集落と見られており、7900集落ほどある。市内の小集落が限界集落かどうかの分析はしていないが、類似集落はある。
これまでは中山間地補償や直接補償制度の活用で支援してきたが、今後はこれらの集落のニーズの把握に努め、有識者の意見も聞いて対策を検討していく。
【十和田市の状況】 十和田統計・情報センター資料から
〇市内の抜粋小集落での65歳以上の農業従事者の変動状況
〇全人口:その集落の15歳以上の人口総数(中学生まで含まず)
〔集落名〕 〔1990年:65歳以上/全人口〕 〔2000年:65歳以上/全人口〕
小 山 19人/116人 23人/ 91人
大 和 17人/108人 27人/ 99人
和 島 13人/ 64人 17人/ 51人
梅上り(柏地区) 29人/121人 40人/102人
森田野 10人/ 54人 19人/ 50人
八斗沢 19人/ 97人 26人/ 86人
夏間木 12人/ 70人 20人/ 69人
見 世 11人/ 33人 9人/ 25人
グリーンツーリズムの振興はどうするのか
国民生活も少子化、核家族化、生活の充実・向上志向などで、近年の旅行スタイルも大きく変わって来た。年末・年始や長期休暇の家族での海外旅行は、年間数百万人に達し、観光産業は、どこの国でも大きな外貨獲得と産業振興に役立っている。
また、国内においても、景色、食べ物、温泉式の旧来の観光客もないわけではないが、この頃は、綺麗な景色より未知のもの、初めてのもの、珍しいものに触れる、体験する型の旅行が流行っているようだ。特に中学生や高校生の修学旅行では、この型のものが急激に増えてきている。
十和田湖、奥入瀬渓流、八甲田を抱える、全国有数の景勝地を持つ当市の観光産業は、この現代風の旅行や観光客への満足・充実した対応へと変革は進んでいるだろうか。一昔前の隆盛を思い起こして、過去よもう一度と後ろ向きの対策になっていないだろうか。
観光地は、旅館や食事、名産品の評判も大切だが、それよりも観光地全体で与える影響が遙かに大きなインパクトがあると思う。観光産業に係わるみなさんが力を合わせないと、個々の努力には限界がある。
1ヶ月余り前、「グリーンツーリズムで県内初」、「台湾から修学旅行誘致」、「十和田市」「第一陣、来年2月160人」の見出しが踊る、嬉しい記事を読んだ。
国内では先行している観光地もあり海外に目を向けた。青森中央学院大学や青森くらしの総合研究所の協力を得ながら台湾の学校を訪問し、実現に漕ぎ着けたようで、担当者の努力に拍手送りたい。
2010年の新幹線七戸駅開業を見越して、グリーンツーリズム推進による観光振興を目指すとのことだが、今後、これの更なる振興のためには、最初の訪問者、最初の体験者を大事にし、好印象を持って貰わねばならない。そこで何点か質問する。
質1 7月に新幹線活用推進協を設立し、グリーンツーリズム推進専門部会を作り、農業体験や農家民泊などのスタイルで始めるようだが、台湾修学旅行生受け入れの場合、体験メニューなど取り組み経過も含めて、詳しくご報告下さい。
答弁 地元の良さを訴えて民泊して貰う。現在31戸の農家の協力を得て準備をしている。今後は受け入れ農家の拡大や地域の魅力作り、国の内外へのPRが必要だ。それが
活性化につながると考える。台湾の修学旅行の場合、冬や農業の体験を望んでおり、乗馬や雪合戦、スノーモービルなどを考えている。受け入れのためには、語学や生活習慣の理解が大切で、現在、指導を受けながら研修中だ。31戸は、旅館業の許可を得ている方々だ。
質2 受け入れ農家拡大のために、風呂やトイレ水洗化に助成する考えはないか。(電源三法交付金で)
答弁 農家のありのままを体験させるということに意義があるので、今は考えていない。
暴力団の市営住宅からの排除に反対討論要旨
この一年間を見ると、2月に東京都西麻布の繁華街で、指定暴力団の幹部が射殺された。4月17日夜、JR長崎駅前で、伊藤長崎市長が射殺されている。その3日後、町田市の住宅街で拳銃を持った暴力団組員の立てこもり事件発生。5月には、愛知県長久手町で、元暴力団組員が、自宅に人質を取って立てこもり、警察官ら4人を死傷させたうえ、29時間も籠城した。更に11月には、佐賀県武雄市の病院に入院中の男性が、間違われて射殺された。など、暴力団組員の悪質な殺人事件が続発している。多くの国民も不安を感じ何とかしなければとの思いでいると思う。
こういう情勢を受けて、警察庁や国土交通省が、公立の賃貸住宅から暴力団組員を閉め出す方針を固め、地方自治体などに協力を要請して出てきたのが本条例案である。
条例案は、市営住宅への入居制限や強制退去を定めている他に、多くの公共施設での暴力団の収益のための利用を制限する内容も含めて一本で提出されている。
私は、文化センターや公民館などを利用して、暴力団が活動資金得るために、収益的な活動(例えば芝居や歌謡などの開催)を制限する条例には賛成であるが、暴力団組員を市営住宅から閉め出すことには反対である。
暴力団が、前述の通り悪質な犯罪を起こしていることは多い。ただ我が国の憲法では、犯罪を具体的に起こさない限り、頭の中で想像したり、悪い連中の仲間になったりしただけでは罰せられない。これは憲法で思想信条や結社の自由が保障されているからだ。
衣食住は、人間が生きていくためには絶対必要な条件である。即ち基本的な人権として保障されたものである。これらを排除することは死ねと言うに等しく、明確な絶対的な理由が無ければならない。特に暴力団組員の家族も同様に、入居拒否・強制退去の対象にすることは行き過ぎである。人格の異なる人間を同一に見るという間違いを犯している内容だ。
暴力団組員は、構成員になる前に社会から排除されるような仕打ちを受けたとかの体験を持っている者が多いという。排除されると、どんな人間でも変わってしまう。この議場にいる社会的に地位や名誉を持った方々でも、社会から無視されたり、排除されたりすると、どう変わるか分からない。人間は誰でも内面には暴力をふるう可能性を持っているのだ。人をこのような場面に追いやってはいけない。人間は良くも悪くも変われる生き物であることを考え、現実を認めた上で、反面教師として、政策を打ち立てることが大切だと思う。
人権を侵害する法令は、私には暴力団が100人を殺傷することよりも、もっと恐ろしく感じる。強権的に活用されると、数万、数十万の人権を押さえることが可能になるからだ。人権への侵害の動きは、小さい芽のうちに摘み取るべき…。
(結果は、各議員に私の声が届かず、賛成多数で可決された。)
ダイオキシンは怖い…3
第35回日本有機農業研究会全国大会(07.3.11豊橋市開催)の分科会記録を、農民新聞(全日農機関紙)第1749号以降に掲載したものから、一部抜粋したものである。
講演者は、船戸クリニック院長:船戸崇史である。
遺伝子組み換えのジャガイモには虫が付かない。BTという猛毒細菌から遺伝子を切り出してジャガイモにいれたもので、葉を食べた虫が死ぬからだ。遺伝子組み換えコーンも、同様に毒を組み込む手法だ。日本にBTジャガイモが入ったとき当時の厚生技官は「人間は虫より大きい」と言った。虫が食べて死ぬものを、なぜ安全と言えるのだろうか。
これから紫外線の多い季節になる。紫外線をシャットアウトするオゾン層が減ってきて、最近は皮膚がんや白内障が増えている。オゾン層破壊の原因はフロンである。フロン1個が、1日で15万個のオゾン分子を壊し、酸素分子に変える。殺人光線の紫外線BとCは、ずっとオゾン層が遮っていた。地球に海ができ、生命が生まれた頃、水面上には紫外線BとCが降り注いでいた。海中の植物が大量の酸素を出して空気中の二酸化炭素が酸素に代わり、大量の酸素のごく一部がオゾン層になったおかげで、紫外線BとCが遮られ、海の中からまず植物、続いて生き物が地上に出て、やがて人類誕生に至る。全てはこのオゾン層のお陰だ。
123ルールと言って、1%オゾン層が減ると2%紫外線Bが増え、3%遺伝子障害が出ると言われている。オゾン層は現在も減りつつあり、南極大陸の上のオゾンホールが、毎年大きくなっている。
健康への条件として外因を下げるための私からの提言。
例えば、ダイオキシンや環境ホルモンは、私たちの生活の結果で出てきたものだから、私たちはこれらを無くすことができるのでないだろうか。私は本当の環境悪化の原因は、人間の欲にあると思う。ご存じかな?フグより怖いタイの毒。これは「ああシタイ、こうシタイ、儲けタイ」という「タイ」だ。ふぐは食べた人だけが死ぬが、儲けたいという毒は、善良な市民を殺す。環境問題は、工場が悪い、行政が悪いと私たちから遊離しているように思いがちだが、そうではない。私たちの中には儲けたいとか、得したいがあるのだと見極めない限り、私たちも十分にその片棒を担ぐ可能性があるのだ。私たちが少々高くても体にいいものを選んで買うようにすれば、体に良くないものは売れずに消えて行かざるを得ないのだ。(次号へ つづく)
農地集積助成金条例案に反対討論
私は本条例案に反対する立場で、反対理由を申し上げたい。
今の農業政策提出の形は…参議院選で自民党が負けた。農村でもかなりの不評をかったと言われている。一方、民主党は所得補償制度を訴えた。そこで、このままじゃだめだ。近い内に総選挙もある。何とか手を打たなければ民主党に負けかもしれない…ということで出されてきている要素もある。
もう一つは、やっぱりアメリカの要求が強い。国民の前では、そういうことは言わないが、政治の裏の実態では、アメリカに配慮して、改革という名の下で進められているのが実情である。
昨日新聞を見たら、このことが読売に出ていた。細かい数値は分からないので、記事のとおり言うと、今年から品目横断の関係で対策が示され、今年度は1395億円の予算、来年度は更に4割増しで1944億円の予算を付けるという。これは、選挙対策も含めて進めていることだ。問題なのは農水省自身も認めているとおり、2004年、我が国では293万戸の農家があるが、これを2015年には210万から250万戸に、即ち悪くても40万戸から70〜80万戸減らす、減っていくと見ていることだ。理由は我が国の農産物が高いからと言う。米はアメリカの6倍、麦はアメリカの7倍。そこで一戸当たりの農地を拡大しなければ太刀打ちできない。という考え方だ。価格で比べるとそのとおりだ。経済がグローバル化していて国内でも外国のものが動いている時代だから、そういう見方も必要であるが、我が国の農政は…、我が国の農村をどう守るのか、農業をしている皆さんの生活をどう守るのか、その視点がなければ、私は何にもならないと思う。農村にいる人々を片付けてしまって、農業を止めさせて、そういう農業の振興はないだろう。というのが私の考えである。
これは政策の選択の話であり、別の政策も選ぶことが出来るのだ。今の政策を見ていると農家、農村をつぶしていく方法だ。こうして農地を集約しておいて最後には多分企業、次にアメリカも農地買収に来ると見ている人もいる。それを今、我が国の予算を使って、買い易い状態に、徐々に、徐々に集積していく。国民や農民には決してしゃべらない。今しゃべれば反対されるから…。一定程度進んで、条件が揃ったら、本物が後から出てくる。こういう図式に見える。
我が国の農業、十和田市の農村を見て、将来図をどう描いて、市長が農政を進めているか分からないが、国が進めるから仕方がないではなく、別にやりたくなければやらなくていいのだ。ただし金は来ない。目先にある金が欲しければ…国のもくろみどおりに進む。せつないから…、苦しいから…、これまでもそうして誘導してきた。
私は、農業や農村に税金を使うことにNOの気はない。何処の国でも使っているから…、それは生活できる所得のところを基礎にして、それを支えるような金の使い方をすれば、私は大賛成である。ところが今回は農地を動かすだけのことだ。それは一時的に金は入るが、その結果、行き着く先はどうなるか。破壊だけだ。だから、十和田市はこういうことをやるべきでないと思っている。市長は、国の最先端を走って条例化を目指している。私は…市長は何を考えているのかと思う。一時の金は入るけれども、それは毒入りの金だよ。最後は、みんな死んだと同じになってしまうのでないか。そうでない。同じ金を使うにも農家の皆さんの生活を支える、そういうことにこそ使うべきだ。というのが私の考えだ。私が反対しても、この条例は決まるかも知れない。しかし、立場や考えだけは明確にしておきたいと思ってここに立った。十和田市の将来や農業を考えるみなさん、私に賛成して下さい。(結果は、各議員に私の声が届かず、賛成多数で可決された。)